通勤災害の休業補償とは?条件・支給額・手続きをわかりやすく解説

通勤中のケガで働けなくなった場合、労災保険の「休業給付(休業補償)」により賃金の一部(約80%)が補填されます。


本記事では、休業給付の受給条件や支給額の計算方法、申請手続き(様式第16号の6の書き方)を解説します。

待期期間やパート・アルバイトへの適用など、労働者が損をしないための注意点もご確認ください。

労災の休業補償給付とは?支給要件・手続き・計算方法・注意点を徹底解説

労働災害(労災)で仕事を休むことになった場合、休業中の経済的な負担を支えるのが労災保険の「休業(補償)給付」制度です。 本記事では、休業(補償)給付を受けられる要件、金額の計算方法、申請手続き、注意点を解説します。 パー […]

目次

1. 通勤災害の休業補償の全体像

通勤災害の休業補償(休業給付)は、通勤中の事故で働けず、賃金が支払われない期間の生活を支えるための制度です。

治療費を補う「療養給付」とは別に、収入減をカバーする役割があります。


ただし、通勤中のケガがすべて通勤災害になるというわけではなく、通勤経路の合理性などが労働基準監督署(労基署)に審査されます。


さらに、休業給付は最初の3日間は、待期期間として、給付の対象外になるなど、制度特有のルールを理解していないと生活資金の計画が狂いやすい点に注意が必要です。

1-1. 通勤災害とは

通勤災害とは、労働者が「通勤によって」負ったケガや病気、障害、死亡を指します。

典型例は、出勤・退勤の途中の交通事故や転倒事故などで、通勤行為とケガの発生に結びつきがあることが前提です。


通勤災害として認められるケースと、否定されやすいケースの具体例は以下の通りです。

通勤災害として認められやすいケース

  • 通常の通勤ルートを通っていた
  • 電車、バス、自転車、徒歩、自家用車など一般的な通勤手段を用いていた

通勤災害が否定されやすいケース

  • 私的な買い物や娯楽などの寄り道で、大きく経路を外れた(逸脱・中断)
  • 合理性を欠く遠回りをした  
  • 著しく危険性が高い移動方法を選んだ

なお、勤務中や会社の指揮命令下で起きた事故は原則として「業務上」の災害(業務災害)であり、通勤災害とは区分されます。

どちらで扱うかにより手続きや労災保険の適用についての考え方が変わるため、まず区分を誤らないことが重要です。

1-2. 休業補償(休業給付)とは

通勤災害の場合、正しくは「休業給付」と言います(業務災害の場合は「休業補償給付」)。

ここでは、一般的に馴染みのある「休業補償」という言葉も交えながら解説します。

休業給付は、通勤災害で療養し、働けない状態になった結果、賃金を受けられない期間の所得を補うために労災保険から支給される保険給付です。

休んだこと自体への支払いではなく、「療養のため労務不能で、賃金がない」という状態を補填する制度です。

なお、支給額は原則として給付基礎日額の80%相当ですが、最初の3日間は支給対象外となります(待期期間と言います)。

2. 休業補償を受け取れる条件

通勤災害の休業給付は、通勤中の事故であれば自動的に支給されるわけではありません。

通勤の範囲・労務不能・賃金不支給・待期期間など複数の要件を満たす必要があります。


労基署からスムーズに認定を受けるためには、事故状況の正確な記録と、通勤の合理性や休業期間を裏付ける客観的な証拠(医師の証明、勤怠、賃金支払い状況など)を整えることが重要です。

これらが曖昧だと、確認のやり取りが増えて支給が遅れやすくなります。


ここでは、通勤の範囲、労務不能、待期期間という3つの柱で要件を整理します。

2-1. 通勤災害と認められる通勤の範囲

労災保険制度上、通勤として認められる移動は主に以下の3つです。

  • 住居と就業場所(会社など)の往復
  • 就業場所から他の就業場所への移動(例:本社から支社への移動)
  • 単身赴任先など、上記に先行・後続する住居間の移動

要するに「仕事に就くため、または仕事を終えて帰るための移動」であることが判断の基準です。


さらに重要なのが「合理的な経路・方法」であることです。

日常生活に必要な最小限の寄り道(日用品の購入、子どもの送迎など)を除き、私的な買い物や娯楽などで通勤経路を大きく外れる「逸脱・中断」があると、その区間やその後の事故は通勤災害から外れる可能性があります。


通勤災害かの判断は個別の事情・事実関係に左右されるため、通勤途中に寄り道をした日は移動経路や目的を具体的にメモしておくと労基署に説明がしやすくなります。

2-2. 労務不能と休業日数の考え方

「労務不能」とは、通勤災害によるケガや病気のために、労働者が担当している仕事に就けない状態をいいます。

  • 在宅勤務・軽作業の可否
    脚を骨折して通勤が困難でも、PCを使用した在宅勤務が可能であれば「労務不能」とはみなされず、給付対象外となる可能性があります 。
  • 一部就労の扱い
    午前中だけ勤務し、午後に通院して賃金が減った場合などは、その減額分に基づき一部支給が検討されます 。

このように、本人が「働けない」と感じていても、業務内容次第で制度上は「就労可能」と判定されるケースがあるため注意が必要です。

そのため、会社と「どの程度の業務なら可能か」をすり合わせ、認識のズレをなくすことが重要です。


休業日数は、働けず賃金が支払われない日を基準に数えます。

所定休日や土日祝でも、療養のために労務不能で賃金を受けない状態が続いているなら、休業日数に含まれます。

労基署は労災認定にあたり、勤怠の記録、休業指示の有無、賃金台帳などの整合性を見るため、会社の労災担当者に内容を確認し、申請書の記載内容と合わせておくことが大切です。

2-3. 待期期間(3日間)と支給対象外の日

休業(補償)給付の待期期間

待期期間とは、療養のために働けず、賃金を受けない日が通算3日間に達するまでの期間です。

この3日間は連続である必要はなく、断続的な休みでも合計で3日に達すれば待期期間が完成します。


例えば、事故後に1日休んで翌日出勤し、また1日休み、その後2日休んだ場合、休んだ日が合計3日になった時点で待期期間が完成し、その次の休業日(休業第4日目)以降が休業給付の対象です。


なお、業務上の災害(業務災害)とは異なり、通勤災害における待期期間中は、会社に労働基準法上の休業補償義務がありません。

そのため、最初の3日間の生活費や損害をどうカバーするか(給与が支給される有給休暇の利用や会社独自の見舞金制度の利用など)は、就業規則を確認し、早めに会社と相談しておくことが大切です。

労災による休業(補償)給付が受けられる期間と打ち切りの対応

休業(補償)給付の概要と給付期間 労災保険による休業(補償)給付(通勤災害では休業給付)とは、労働者が業務上の事由による負傷(ケガ)や疾病(病気)のために休業し、賃金を受け取ることができないときの所得を補償するための制度 […]

ご相談予約専用ダイヤル

0120-15-4640

受付時間 平日9:00-18:00/土曜9:00-17:00

3.  通勤災害の休業補償はいくらもらえるか

支給額は「給付基礎日額」と「給付率(60%+20%)」、そして支給対象となる休業日数で決まります。計算の手順を知れば試算が可能です。


休業給付の金額は、基本的には「事故前の賃金を日割りにした額(給付基礎日額)」を基準に計算されます。

そのため、残業の多い月や手当の有無で基礎日額が変わり、想定より増減することがあります。


実務では、家計の見通しを立てるために概算を早期に出し、会社からの賃金支払いの有無も含めて不足分を把握することが重要です。

特に待期期間があるため、初月は入金が遅れやすく、手元資金の準備が必要になります。

ここでは、基礎日額の出し方、給付率、調整が起きる代表パターンを整理します。

労災の休業補償でもらえる金額と申請方法、もらえない場合の対処方法

業務災害や通勤災害といった「労災事故(労災)」により仕事ができなくなった場合、労働者は国の労災保険制度を利用することで一定の補償を受けとることができます。 しかし、休業補償の申請方法や金額の計算、さらにはもらえない場合の […]

3-1. 給付基礎日額の考え方

給付基礎日額は、原則として労働基準法に定める「平均賃金」に相当する額です 。

具体的には、事故前3か月間の賃金総額を、その期間の暦日数で割って算定します。

1か月の勤務日数ではなく暦日数で割る点が特徴で、同じ月給でも月の日数によって日額がわずかに変動します。


賃金には基本給のほか、通勤手当や各種手当、残業代などが含まれますが、臨時に支払われた賃金やボーナスなどは除外されます。

迷う場合は、賃金台帳や支給明細をそろえ、会社の労災担当や労働基準監督署に確認するのが確実です。

パート・アルバイト従業員の場合の注意点

パートやアルバイトなど、労働日数が少ない従業員の場合、原則通りの計算(暦日数で割る方法)だと給付基礎日額が極端に低くなることがあります。


そのため、「直近3か月の賃金総額 ÷ その期間の労働日数 × 60%」という最低保障の計算式も用意されており、原則の計算結果と比較して高い方が給付基礎日額として採用されます。

3-2. 支給額の計算方法(給付率)

通勤災害により休業した場合には、休業4日目から、1日につき給付基礎日額の80%相当額が支給されます 。

内訳は以下の通りです。

  • 休業給付:給付基礎日額 × 60% × 支給対象日数
  • 休業特別支給金:給付基礎日額 × 20% × 支給対象日数

例えば、給付基礎日額が8,913円で支給対象日数が44日なら、休業給付は8,913円×0.6×44日=235,303円、特別支給金は8,913円×0.2×44日=78,435円となり、両方を合算した金額(313,738円)が振り込まれます。

待期期間の3日間は支給対象日数に含まれないため、計算から除外する点に注意してください。


休業給付は給与満額の支給ではないため、生活費が不足することがあります。

待機期間に有給休暇を利用するなど、早い段階から資金計画の見通しを立てておきましょう。

労災の休業補償と有給休暇を正しく使いこなすための完全ガイド

労働災害(労災)による休業補償や有給休暇は、労働者にとって非常に重要なセーフティーネットです。 しかし、これらの制度の仕組みや手続きを正確に把握していないと、いざという時に適切な選択ができず、思わぬ不利益を受ける可能性が […]

3-3. 給与が出る場合・他の給付がある場合の調整

休業給付の要件は「賃金を受けないこと(労災保険法第14条)」です 。

  • 一部支給の影響
    会社から給与や休業手当が一部でも支払われた場合、その額が給付基礎日額の60%以上であれば、その日の休業給付(60%分)は支給されません 。
    60%未満であれば差額が支給されます 。
  • 交通事故・他保険との調整
    交通事故による通勤災害の場合、相手方の自賠責保険・任意保険への請求(自賠先行)と、労災保険への請求(労災先行)のどちらを優先するか選択できます。ただし、両方から同じ損害項目(休業損害)を二重に受け取ることはできません。

4. 休業補償はいつもらえるか

休業給付の初回入金は、労働基準監督署へ申請書類を提出してから「数週間〜1か月程度」かかるのが一般的です。


待期期間(最初の3日間)の経過後すぐに支給されるわけではなく、労働基準監督署での審査、会社からの賃金支払い状況の照会などに一定の時間がかかるためです。

事故状況が複雑な場合や、提出書類に不備がある場合はさらに長引くこともあります。


少しでも支給を早めるためには、事故発生時の状況(通勤経路、場所、時刻、相手方情報、警察への届出状況など)を正確に記録し、医師や会社からの証明をスムーズに集めることが不可欠です。

また、書類作成が必要な旨を主治医へ早めに伝えておきましょう。

4-1. 支給タイミングと請求の単位

休業給付は、実務上休業期間をある程度まとめて請求することが多く、1か月ごとなど期間を区切って複数回請求するケースも一般的です。

療養が長引く場合、期間を分けて請求し、複数回に分けて受給することもできます。

5. 休業補償はいつまでもらえるか

休業給付は永続的に続くものではなく、療養の必要性がなくなった時点で「終了(打ち切り)」となります。

労災の休業補償はいつからいつまでもらえる?休業補償の基本と給付までに時間がかかっている場合に考えられる要因を解説

労災(労働災害)には、業務中に発生した事故が原因で、負傷したり、病気になったり、死亡したりする「業務災害」と、通勤中に発生した事故が原因で、傷害を負ったり、亡くなったりする「通勤災害」があります。 どちらの場合でも労災保 […]

5-1. 支給期間と打ち切りの考え方

休業給付の受給権が法的に消滅(終了)するのは、ケガや病気が「治ゆ(症状固定)」と診断されたときです。


労災保険における「治ゆ」とは、単に体が完全に元に戻った状態(=完治)だけを指すのではありません。

「症状が安定し、これ以上治療を続けても医学的な改善が見込めない状態(=症状固定)」になったときも「治ゆ」として扱われ、その時点で休業給付の支給は終了します。


なお、「会社から賃金が支払われた日」や「医師が一時的に就労可能と判断した日」は、あくまで「その期間の支給を停止する基準」に過ぎません。

そのため、療養の必要性が続いている限り、受給権自体は消滅しません。

5-2. 症状固定後の給付(障害給付など)

症状固定後に一定の後遺障害が残った場合は、休業給付から「障害給付(障害補償給付)」へ切り替わります。

また、療養開始から1年6か月経過しても治らず、傷病等級に該当する場合は「傷病年金」への移行を検討します。

さらに、一定の障害により介護が必要な場合は「介護給付」が受けられます。 これらの制度へスムーズに移行するには、主治医の意見や診断書が極めて重要です。

ご相談予約専用ダイヤル

0120-15-4640

受付時間 平日9:00-18:00/土曜9:00-17:00

6. 通勤災害の休業補償の手続き

通勤災害の休業給付は、所定の請求書を作成して整え、事業主・医師の証明を得て、労働基準監督署に提出するのが基本です。

6-1.  請求書(様式第16号の6)を入手する

通勤災害の休業給付を請求する際は、「休業給付支給請求書」である「様式第16号の6」を使用します。

入手方法は、労働基準監督署で受け取る方法のほか、厚生労働省のサイトからダウンロードして印刷・作成する方法があります。

6-2.必要事項を記載し、事業主と医師の証明を受ける

様式第16号の6を作成する際の最大のポイントは、日時・場所・経路・目的を客観的に書くことです。

特に「通勤経路」については、なぜそのルートを通ったのか(例:子どもの保育園送迎のため等)が合理的に説明できるように記載します。


次に、事業主の証明が必要です。

会社は休業期間中の賃金支払い状況などを確認して証明します。

さらに、医師の証明欄に療養期間や労務不能の見込みなどを記載してもらいます。

休業期間の記載が診断書とずれていると手続きが遅れるため、会社へ提出する前に必ず日付をチェックしましょう。

6-3.労働基準監督署に提出する

提出先は、原則として事業場の所在地を管轄する労働基準監督署です。

休業給付の請求(様式第16号の6)を提出してください 。

請求には時効があり、休業した日ごとにその翌日から2年です。

起算点の考え方は厳密なため、放置せず早めに提出して権利を保全するようにしてください。

労災保険の請求期限となる時効について弁護士が解説

労働災害(労災)で被災した労働者の権利である「労災保険」にも消滅時効が存在します。 期限に間に合わない場合には給付金や賠償金を受けられなくなるため注意が必要です。 本記事では労災保険の基本的な時効の考え方や対処法について […]

6-4. 審査・調査と支給決定の流れ

提出後、労働基準監督署が通勤災害に該当するか、休業の事実や賃金不支給かなどを審査します。


不支給になった場合でも、理由に心当たりがない、判断に争いがあるときは不服申立て(審査請求)を検討する余地があります。

疑問があれば、専門家である弁護士へ相談しましょう。

7. 通勤災害の休業補償で押さえるポイント

労災保険制度の範囲を正しく理解し、損害の補償不足が出る部分や相談窓口を把握しておくと、手続き・交渉・生活再建がスムーズになります。

7-1. 労災保険でカバーされる範囲と限界

労災保険では、通勤災害に関して、治療費用の給付(療養給付)、休業、障害、遺族、介護などの保険給付が用意されています。


一方で、労災保険からは精神的苦痛に対する「慰謝料」などは支給されないなど、カバー範囲に限界があります。

また、休業給付も原則80%相当なので、給与満額には及びません。


不足分(損害)の埋め方は、交通事故であれば事故の相手方(交渉相手は、通常相手方の加入する任意保険会社)に休業損害や慰謝料を請求する民事賠償を検討する場面もあります。

どのルートで費用負担を補うべきかは早めに整理することが重要です。


次の記事で、労災保険でカバーされない慰謝料や、不足分について、会社に請求する方法について解説しています。

労災による損害賠償の基礎知識~相場・算定方法・請求手続きまで徹底解説~

労働中の事故や疾病(ケガや病気)による損害は、国の制度である「労災保険」からの給付金だけでなく、事案によっては会社(使用者)に対して民事上の損害賠償請求ができる場合があります。 労災保険は迅速に支給される公的な補償制度で […]

労災で請求できる慰謝料のすべてを徹底解説

労災で怪我や病気を負った場合、労災保険だけでなく会社に対しても慰謝料を請求できる可能性があります。 会社に過失がある場合や後遺症が残るケース、死亡事故など、個別事情に応じて請求できる損害賠償額や手続きが異なるため、本記事 […]

7-2.相談先(会社・労基署・弁護士)

まずは会社の労災担当に、必要書類や有給・欠勤の扱いを確認しましょう。

制度の一般的な確認や手続きの進み方は労働基準監督署で相談できます。

労災保険制度に関する質問は、厚生労働省「労災保険相談ダイヤル」で、平日日中に受け付けています 。

参照リンク

厚生労働省「労災保険│電話相談窓口」

労働保険適用・徴収制度及び労災保険制度に関する一般的な内容の照会を受け付けています。
ナビダイヤル 0570-006031(月~金(祝祭日、年末年始除く)8:30~17:15 )

「労基署から不支給と判断された」「会社が手続きに協力してくれない」「交通事故の相手方との賠償問題で揉めている」といったトラブルがある場合は、速やかに弁護士へご相談ください。

弁護士が介入することで、適切な給付の獲得や、不足する損害賠償金の回収がスムーズに進む可能性が高まります。

ご相談予約専用ダイヤル

0120-15-4640

受付時間 平日9:00-18:00/土曜9:00-17:00

8. 通勤災害の休業補償のよくある質問

通勤災害の休業補償に関するよくある質問をQ&A形式で整理します。

Q:通勤災害でケガをしました。誤って自分の健康保険証を使って病院を受診してしまいましたが、どうすればいいですか?

A: 通勤災害で健康保険を使用することはできません。
健康保険は業務または通勤が原因ではない傷病の治療に使用するに支給されるものです 。
通勤災害で健康保険を使ってしまった場合、まずは受診した病院に「労災保険への切り替え」ができるか確認してください 。
病院で切り替えができない場合は、いったん医療費の全額を自己負担した上で、後日、労働基準監督署へ療養費用の請求を行う必要があります 。

労災で健康保険を誤って使ってしまった場合の対応方法、申請書類の記入方法

労災事故では、健康保険や国民健康保険は利用できず、労災保険を利用します。 本記事では、労働災害(労災)において誤って健康保険を利用してしまった場合の対応手順や必要な申請書類の記入方法について詳しく解説します。 労災保険と […]

Q:給与が一部でも出たら休業給付はもらえませんか。

A: 全額が支給されない、または差額調整になる場合があります。

二重の補填を避けるため、賃金の支払い状況を正確に申告することが重要です。

9. まとめ

通勤災害における休業補償(休業給付)は、通勤中の事故で働けなくなったときに、賃金の一部を補うための労災保険給付です。

通勤災害に該当し、療養のため労務不能で賃金が支払われていないことが基本条件になります。


支給は通算3日の待期期間を経た休業第4日目からで、金額は労働基準法の平均賃金に相当する給付基礎日額をもとに、60%の休業給付と20%の特別支給金を合算した80%相当が目安です。

待期期間中は会社の法定補償が原則としてない点が、生活上の重要な注意点になります。


請求は様式第16号の6を使用し、本人記載に加えて事業主・医師の証明を取り、管轄の労働基準監督署へ提出します。

通勤経路の合理性や他保険(自賠責・健康保険など)との関係で迷ったら、早めに会社や労基署へ相談し、必要に応じて弁護士などの専門家の助力も検討しましょう。


弁護士法人一新総合法律事務所では、労災事故にあった従業員の方のために、会社との交渉や慰謝料請求、後遺症が残った場合の労働基準監督署への後遺障害申請など各種サポートをおこなっています。

ご依頼いただくことで弁護士が窓口対応をおこなうため、安心して治療に専念し社会復帰を目指すことが可能です。


また、労災問題についての初回無料相談を実施しています。

無料相談では、弁護士があなたの置かれた状況やご希望を丁寧にお伺いし、① 解決方法のご提案、② 解決の見通しについての説明、③ 不安や疑問に対する個別の質問に回答いたします。

ぜひお気軽にお問い合わせ、ご相談ください。

ご相談予約専用ダイヤル

0120-15-4640

受付時間 平日9:00-18:00/土曜9:00-17:00

この記事を監修した弁護士
弁護士 谷尻 和宣

谷尻 和宣
(たにじり かずのぶ)
弁護士法人一新総合法律事務所 理事・松本事務所長・弁護士

出身地:京都府
出身大学:京都大学法科大学院修了
主な取扱分野は、交通事故などの事故賠償案件と相続。そのほか、離婚、金銭問題など幅広い分野に精通しています。
保険代理店向けに、顧客対応力アップを目的として「弁護士費用保険の説明や活用方法」解説セミナーや、「ハラスメント防止研修」の外部講師を務めた実績があります。